看板は瞬間芸!?

看板というのは、まさに瞬間芸だと思います。 看板を見た瞬間、どう思ってもらえるのか。 興味を持ってもらえるのか、あるいは関心なしなのか。 それこそ最初の1、2秒が勝負なのでは‥‥と感じています。

その意味でいうと、やはりビジュアルは命なのかな、と思いますね。 例えば有名人の顔写真がドカーンと載っているだけで、「えっ、なんだろう?」と思うはず。 そこに気の利いたキャッチコピーが一本入っていて、「あっ、だからこの会社か。なるほど!」と納得してもらえれば、しめたものです。

気づいて⇒興味を持って⇒名前を覚えてもらう。 それを数秒間で達成できれば、もう半分以上は成功なのでは、と思います。 以前、高速道路沿いの看板をつくってほしいといわれて、あれこれ考えたことがありますが、あれは大変でした。

実際に高速道路に乗って、現地を視察したところ、わずか数秒間で通り過ぎてしまうような場所に看板を設置しなければなりませんでした。 これはどう考えても瞬間芸だよなぁと痛感させられたのは、そのときが初めてです。 不動産関係の看板でしたが、「もう余計な情報を入れるのはやめよう」と思い、結局、ごくシンプルに固有名詞だけを大きく扱うことにしました。

カラーリングについては、周囲に溶け込まず、目に飛び込んでくるような色合いを優先しました。 もちろん周囲の色というのは、新緑とか紅葉とか、季節によって変化することも計算に入れました。 結果的にクライアントには、まぁ満足してもらえたのかな、と考えています。 ただし、冬場は地吹雪がひどくて、雪の中、何も見えなくなってしまうというのは計算外でしたが‥‥。

今ですと、まず現地の写真を撮って、そこにデザインを合成してみるという方法もあります。 看板の設置を予定している現地の雰囲気とか、まわりの色合いとか、そのひとつひとつを慎重にチェックしながら、看板の構成を検討してほしいと思います。 そう心がけるだけで、より目立つ看板、費用対効果の高い広告展開が見込めるんじゃないのかな、と思いますね。